“Back in the days” Has Launched.

2014.04.25 Hiroyuki Sano

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海を渡り、トルネード投法を武器に“ドクターK”と呼ばれた日本人メジャーリーガーがいた時代をふと振り返る瞬間がある。

限られたメディアでしか情報を得られなかった一昔前、街にくり出しショップで手に入れる情報がリアルだった。
何が格好良くて何がダサイのかを学ぶ為、街に出てショップを巡り、なけなしのお金を使い、洋服、スニーカー、レコード、洋書などを無我夢中で買った。

店員と仲良くないと売ってくれない洋服を着ている奴が格好良くて、レアなスニーカーを履いている奴が格好良くて、誰も知らないレコードをかけている奴が格好良かった。

アメリカから始まったストリートカルチャーは、当時の日本でも広がりをみせ、日本メイドのストリートブランドが数多く誕生した。
当然ファストファッションなんて概念もない時代、皆が競う様に新しいスタイルを構築していた。

情報と物で溢れている今では考えられない事かも知れないが、そんな時代が日本にはあった。
偶然にも僕らが過ごした青春時代が正にそう。
いつでも、誰でも買えるファッションに興味なんて無かった。

“Back in the days”

そんな経験をして育った僕らが大人になり物作りを始めた頃には日本の状況も変化し、安くて誰でもどこでも買える洋服を求めて街に出る人で溢れている。
僕らは未だに誰でも買えるファッションに興味は無い。

相変わらず僕らは分かりにくい拘りを心掛けて物作りをしている。
共感してくれる数少ないショップで取扱われていて、誰でも買えるほど安くもない。
パソコンやスマートフォンの画面で商品を選ぶのではなく、一昔前の様に出来れば実際にショップに行き商品を手に取って欲しいし、怖いかもしれないが店員さんに声を掛けて欲しい。
そのお店で独自にセレクトされたDeliciousの良さをきっと語ってくれるから。

そしてDeliciousを通してDIGの楽しさを覚えてくれることを願う。